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ディガーの仕事とは?

2020.12.03

こんにちは。栂池 TG PARKSヘッドディガーの前川です。

白馬は少しずつ、朝夕の冷え込みが厳しくなってきて
スキー場のオープンする日が近づいてきております。
滑れることを想像するとワクワクしますねー!!

さて、今回は僕たちの仕事、ディガーについて紹介したいと思い
ベテランディガーの土井くんにインタビューしてみました。
この記事でディガーの仕事や、雪山での生活が少しでも分かると思うので
興味のある方は是非読んで見てください!


土井 雄士(どい たけし)
和歌山県日高郡生まれ。長野県白馬村に在住。
ヒューマンアカデミー大阪校(スノーボードカレッジ)を卒業後、
スノーボード中心の生活を送るため、2012年からHAKUBA47ディガーとして
勤務し、現在は栂池高原スキー場、白馬さのさかスキー場、HAKUBA47で後輩の育成や、自らのスキルアップに磨きをかけている。
”ボル”の愛称で親しまれ、THE PARKS HAKUBAクルーの
ムードメーカー的な存在。2011年からは、FLUXからのサポートを受け
ディガー業務の傍ら、ライダー活動にも励んでいる。

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Q1. ディガーのお仕事について教えてください

ディガーの仕事はゲレンデにあるパークの造成、維持、日々の管理ですね。
年末年始にまとまって降った雪がスタートの合図です。
これまでの積雪を使い、造成を開始し、予め3Dソフトで作成していた
レイアウトを元に、2~3日かけて第一段階のパークを造り上げていきます。
造成終了後は、維持と管理の仕事がメインになりますね。
主にパークのオープン準備、整備、クローズ作業、巡回(パークでけが人が
いないか、設置しているアイテムに故障や不備がないかの確認)です。
その後に、まとまった降雪があれば、再度パークの造成(リメイク)をし
アップデートしていきます。
造成→ 維持→ 造成(リメイク) → 維持    
このサイクルがディガーの主な仕事となりますね。 

(ハイシーズン中の47PARKSレイアウト)

Q2. 1日のお仕事の大まかな流れを教えてください。

大まかになりますが、時間と仕事内容を紹介しますね。
6:50 スキー場集合、準備
7:30 オープン準備開始
8:30~9:00 パークオープン、軽作業、巡回(巡回中はパークを滑って、アイテムのチェックやけがしている方がいないか確認しながら滑ります) 
11:00 中間整備
12:00 昼食
13:00 中間整備
14:00 軽作業、巡回
15:40 パーククローズ作業開始
16:20 クローズ完了、後片付け
17:00 下山

以上が1日の流れです。
(間に休憩時間があります)           

 (中間整備中の様子)


Q3. 現在のお仕事に就くまで、どのような勉強や経験を積まれてきたのでしょうか。

勉強という勉強は特にしていませんね。
その代わり色々な仕事を経験してきましたよ。 
ショップ店員、飲食業、サービス業、建設業など。
その中でも建設業や神戸KINGS・大阪KINGSで働いた経験が今の仕事に大きく役立っていますね。
もともと実家が建設業を営んでいたので、幼少期から高校を卒業するまで
父のもとで重機の知識や操作感覚を学べました。
この経験はパークを造成する時や除雪時にとても生かされています。
また、大阪KINGSでは、所長という管理職も任され、後輩の育成や
施設管理方法などを学べたことはとても大きいですね。
これらの経験がディガーの仕事にも生かされていると思います。

Q4. ディガーをしていて魅力ややりがいを感じるのはどんなときですか?

一番はお客様が楽しんだり笑顔で滑っている様子を目にした時ですね。
特に、白馬は雪が多いので、造成や維持はとても大変ですが
やって良かったなと実感します。 
また、お客様から「今日のキッカー、凄く飛びやすかったです」とか
「今日も整備ご苦労様です!」など些細な事ですが声をかけて頂くと
嬉しかったり、頑張ろうって気合が入りますね!
それがきっかけでパークに遊びに来ている方達とコミュニケーションを
気軽に取れるようになるのもディガーの魅力の一つでもありますね。

もう一つは、自分が一から製作に携わったジブアイテム(レール、BOX)がCOWDAY(国内最大賞金の大会)で使われた時です。
そのアイテムでトッププロ達はどう攻略するのか、どんなトリックが出るのか
ワクワクしながら見ていたと同時に、自分の作ったアイテムが実際に
使われている事が嬉しく、やりがいを感じましたね! 

(この笑顔を見ると整備の疲れも飛んでいきます!)

Q5. お仕事に取り組む中で、大切にしていることがあれば教えてください。

大切にしている事は沢山有りますが、強く意識しているのが整備ですね。
『ディガーなら整備が仕事なんだし当然でしょ』と思われるかもしれませんが、ただ荒れたリップ(アイテムのエントリー部分)を綺麗にしたら
終わりではなく、初級、中級、上級のユーザーレベルに合った形状に再調整し
オープン時のリップのより綺麗にするように心がけていますね。
また、その日の雪質や天気、降雪によってパークの状況は著しく変わります。
雪が降りすぎてパークをオープンする事すら難しい日もありますからね。
しかし、そんな状況でもその日のベストの状態に仕上げて、皆様をお迎えできる状態にする。そうしたら、その日はパウダーもパークも滑れて
満喫できると思います。仕事はキッチリと、こなし楽しむ時はとことん楽しむ。
『メリハリ』を大切にこの仕事に取り組んでいますね。

(天気が良いと整備中でも自然と笑顔になっちゃいますね)

Q6. お仕事の中で、一番の思い出や達成感のあったエピソードはなんですか?

10年近くディガーをしていると思い出、達成感のあったエピソードは沢山あります!国際大会でディガーをしたり、ディガー達で企画運営した大会で
MCをしたり、吹雪の中、夜遅くまでハーフパイプを作る機械を修理をしたり色々ありましたね。
特に思い出に残ってるのが、数年前ですが、ディガーとプッシュしながら
初めてのトリックを、成功させたことです。
以前、HAKUBA47メインでディガーをしていた時のことですが、オープン準備中、その日の上級キッカーのコンディションが凄くいい事に気付きました。
そこからディガーの皆でさらにシーズン1の最高の状態まで手仕上げしてパークをオープンし、ディガーの皆んなとキッカーを飛ぶ。
まぁ毎日の日常っちゃ日常なんですけど最高の贅沢でしたよ!
その日の事が今でも鮮明に焼き付いているんですよね。たしかそのキッカーも
リメイクしたばかりで、達成感もあってか印象深い思い出になってます。 

    (お気に入りのトリック F360)

Q7. 失敗談や、今後につながる教訓となった出来事があれば教えてください。

ここ最近の失敗談ですと、毎朝SNSに投稿している動画をアップし忘れた事ですかね。
この動画は毎朝のゲレンデ状況、パークコンディション、アイテムのオープンやクローズ、新しく設置したアイテムなどをアナウンスしているPARKS名物でもある通称「朝一動画」です。この動画でコンディションを確認して来場を決めるお客様や、投稿を楽しみに待ってくださる方にご迷惑をおかけしてしまったので、この失敗を教訓に、毎朝動画がアップされたかをディガー全員で、確認するようになりましたね。
皆さんシーズン中は是非ともチェックよろしくお願いします!

Q8. 息抜きや趣味において、普段のお仕事とリンクすることがあれば教えてください。

息抜きや趣味は、釣り、DIY、車いじり、サーフスケートですね。
仕事も趣味も僕は道具を使う事が多いです。道具を大切に扱うという点はとてもリンクしていると感じます。大切にしていると愛着も湧くし、物持ちもいい上に、手にも馴染んで使いやすく作業効率も上がりますからね。
2シーズン前に除雪中、お気に入りのスコップを折ってしまった時のショックは今でも忘れられません。後、スノーボーダー的な考えにはなりますが
この中で特に釣りはリンクしてるんですよね。
釣りは暗い内から移動し、日が上るのと同時に準備、その日の状況
場所のコンディションを確認して道具を決め、釣りを始めます。
僕はその感じが朝イチパウダーを狙いに行く感じに似ていると思っています。
両方とも自然が相手、その日の状況を見て自分が使う道具を決める。
ねっ!少し似ていると思いません?

Q9. ディガーをする事によるメリットはありますか?

沢山ありますよ。
PARKSと提携している他スキー場を滑る事ができたり、世界で活躍する
プロライダーと滑る機会や、イベントを企画できたりと沢山ありますが
何よりも、毎日ディガーやライダー達とゲレンデを滑って
仕事しながらスノーボードに取り組める事ですね。

僕を含め各メーカーにサポートしてもらっているディガーが数名いたり、さらに世界で活躍するPARKSライダー達も滑りに来るので、毎日周りから刺激を
もらってスノーボードが更に楽しく、上達していく、充実したシーズンが
過ごせると思いますよ!

  (ライダーたちの撮影後の1コマ、自然と笑顔になっちゃいますね)

Q10. 「ディガー」をしてみたいと思っている方へ一言メッセージをお願いします

まずはこの記事に興味を持って、最後まで読んで頂きありがとうございました。この記事には僕が思うディガーのありのままを書きました。
読者の方には、分かりにくい事の方が多かったと思います。
なぜなら、それほどに”ディガー”という職業はやってみないとわからない事が
沢山ありますし、特殊な仕事だと思います。
ですが、自分にとっては、これほどまでの新しい体験を、経験できる仕事は他にないと思います。
この記事を読んで少しでも”ディガー”という仕事に興味を持って頂けたら
いつもと違うライフスタイルを一緒に送りませんか?

皆様と働けるシーズンを心待ちにしております。 

THE PARKSディガー ボル